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Kimiko Naraki (楢木公子)                                             Yoshiko Saito (斎藤芳子)                                              Kyoko Kagaya (加賀谷京子)                                         Ryoko Tahara (多原良子)                                              Tsugumi Matsudaira (松平亜美)

ポートレートを描くにあたって、田舎へ3週間の旅に出た。もう晩秋だったこともあり、気温は0度に近く、滞在したさほど大きくない家では、暖炉に薪をくべて暖めなければならなかった。毎朝暖炉から灰をかき出しては、用意しておいた袋に入れていた。そこでは、近くの森や、冬の準備万端の原っぱをあちこち散策しては、木々や丸裸の枝の絵を描いていた。3週間後、私は集めた灰とスケッチを抱えてワルシャワへと戻った。そして仕事場ですぐに、ポートレートの作成に取り掛かったのだった。
 
アイヌ文化では、女性は身体に入れ墨を入れていた。特に目を引くのは、口の周りに施された入れ墨だ。入れ墨は、アイヌ女性の中で代々受け継がれる伝統の、重要な要素を成していた。入れ墨は何年もかけて作り上げられた。儀礼用の小刀で細かい切れ目を入れる。その切れ目に、家の炉から集められた木炭を擦り込む。入れ墨が完成するのは、女性が結婚することになるその時だ。女性とその家族を邪悪な神々から守ってきた。十九世紀後半、アイヌ文化を消滅させ、アイヌの権利を奪う一環として、女性が口の周りに儀礼的な入れ墨を施すことは、他の禁令と共に和人により禁じられた。
 
芳子、貴美子、良子、京子、亜美のポートレートを描きながら、入れ墨の伝統に従い、自分で集めてきた灰を顔料として使った。灰による質感を意図的に残して。鮮やかで明るい色を使うことで、勇気と決意を持ってアイヌの伝統と文化アイデンティティを再構築している現代アイヌ女性の力を反映したかった。

[ベアタ・ソスノフスカ]

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